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9月, 2021の投稿を表示しています

凛とした植物と望月の宵

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                                                                                                      芒  (ススキ ) 吾亦紅   (ワレモコウ)       女郎花   (オミナエシ) お庭に咲いていたので、といただいた                  秋の植物たち 春の花の艶やかさとはまた違う趣きを持っていてどの子もしみじみ愛おしい。 さりげなく、しかしながら凛として。 古のひとびとはその秋の風景からも沢山の美しい言葉を残された。     そしてそれらはいつの時代も心を潤してくれている。 今日は中秋の名月 地球から綺麗なお月様を見ることができた。 もしも月から自分を見たならどんな感想を持つだろう?           ちょっと 情けないかも・・・   。 何度繰り返したら、何度生まれ変わったら  秋の植物のようにきりりと生きれるのだろうか。 嘆くのではなく、勝手に描くことはなかなかお気に入りの作業だ。 小さい秋と小さい楽しみを集めながら           とりあえず明日を過ごしてみよう。

愛しき子ら 虹の麓にて吾を待つ

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  とある方から変わったお願いが舞い込んできた。 もう亡くなってしまったのだけど、愛おしくてたまらない猫ちゃんが付けていた首輪の柄のようなブレスが欲しいと。 猫好きの私もなるほど!と驚いた。そういう発想があるのね。なんて素敵な深い愛なのでしょう! それならばとお引き受けし、首輪の写真をいただき、創り出してみたものの・・・        何だかしっくりこない。ならばと勝手に「首輪も含めてこの子を編んでみよう」と趣旨は内緒にし、猫さま本猫のお写真を送っていただいた。 この子に似つかわしい石を探してみよう。           毛色と瞳、そして首輪に似た色とエネルギー。       もちろんアシンメトリーデザインで。 いつも人と石と対話しながら組むけれど、亡くなったいきものとの三つ巴は初体験。 なかなか濃厚な時間が瞬く間に過ぎてゆく。         いや、正確には時間を感じる隙間がない。             石を探すことに一杯で    この子から依頼主さまへの労りと愛情を感じることに精一杯で。               飼い主さまに常にこの子を感じてもらいたくて。 幾日も手掛け、やっと納得できるものが仕上がりました。そしてお渡ししたところ・・・ 猫の主さま(猫好きの世界では下僕とも申します)からは  あの子がここにいる!  と尊い喜びのお言葉をいただいたのでした。 ありがとうございます。  冥利に尽きます。 だってわかるもの    言葉を話せない家族が亡くなった悲しみは私も知っている。きっとこれからも経験しなければならない痛みだ。 少し前になるけれど久しぶりに虹を見た。 ふたつの虹はやわらかい慈愛に満ちてこんな話を彷彿させる。 言葉なき声を持つ子たちは虹の橋の麓で待っているという。 もう少し、待っててね。 いつか必ず会える日がくるから。 そう呟きながらいまはあちらへ送りだしてあげるのが 人間の役目。 あのね、お散歩がてらにあなたに会いに来てくれる子もいるよ    目には映らないかもしれないけれども。